「海外で働きたい」「語学力を生かしてグローバルに活躍したい」といった希望を持って、海外転職を目指す方は少なくありません。しかし、実際に海外転職を実現した方の中には「思っていたような働き方ではなかった」「環境が肌に合わない」などの理由から、転職したことを後悔する方もいらっしゃいます。
そこで今回は、海外転職における失敗事例をもとに、あなたが海外転職で後悔しないようにするための方法や対策についてご紹介していきます。
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海外転職で後悔しやすいパターン
ビジネスパーソンが海外転職をしたいと考える理由はさまざまです。
・語学力を生かしてグローバルに働きたい
・日本ではなく、異なる国で挑戦がしたい
・外国、異文化への興味が強い
・子どもの教育のために日本語環境とは異なった海外に住みたい
など。
しかし、思うようにいかなかったり、理想とは違う現実を目の当たりにしたりして、「海外転職したことを後悔している」「やはり日本に帰りたい」という方もいらっしゃいます。
その代表的な理由として、下記のようなパターンが挙げられます。
1. 生活環境が合わない
2. 社会に溶け込めない、友人ができない
3. 自分は適応できても、家族が適応できない
4. 描いていたキャリアプランが実現できない
5. VISAが延長できない(サポートしてもらえない)
では、一つずつ詳しく見ていきましょう。
生活環境が合わない
その国に以前住んだことがあったり、何度も旅行したりという背景が無く、「行ったことは無いけれども、イメージ的に良さそうである」もしくは「良い機会があったので決めた」という方の場合に、しばしば発生するパターンです。
例えば、こんな声をお聞きすることがあります。
香辛料の強い料理が合わない
部屋の備品が故障して修理を呼んでも、約束の日時にやってこない
人と人との距離が、物理的にも心理的にも近すぎる(遠すぎる)
公害が酷い(空気が悪い)
気候が辛い(暑すぎる、雨が多い、寒すぎる)
物価が高い
何をするにも不便、どこに行っても待たされる
日本語はもちろん英語も通じない、いちいち交渉するのが面倒
などなど……。
一つ一つは小さなことであっても、積もり積もって多大なストレスになるケースは少なくありません。言葉が通じないが故の誤解が生じるケースもあります。
社会に溶け込めない、友人ができない
外国人に対してオープンな文化を持つ社会もありますが、受け入れるまでに一定の時間がかかるタイプの社会もあります。
過去の海外在住日本人の努力と実績もあり、「日本人には部屋を貸さない」などの露骨な差別を受けるケースは極めて稀です。しかしながら、一般的に親日と言われる国であっても、日本人と仲良くしたいと思っている方ばかりではありません。思ったように現地の友人ができなかったり、社会に溶け込めずに疎外感を感じたりする方もいらっしゃいます。
また、海外の場合は、大都市であれば、日本人コミュニティもある一定規模で存在しています。海外在住の日本人同士の交流やネットワーキングのプラットフォームになる一方で、比較的狭い人間関係になりがちでもあるため、そういった空気に馴染めない、息苦しいという方もいます。
自分は適応できても、家族が適応できない
単身ではなく、配偶者を連れてこられる方、もしくは子どもの教育のためという目的で、お子さんのために海外転職・移住を志向される方々も少なからずいらっしゃいます。
ご自身には目的意識もあり、興味関心も高く、海外での刺激的なチャレンジを前向きに受け止めて仕事ができているという場合であっても、帯同家族が同様に感じられるかはまた別問題です。
配偶者が、語学が苦手で現地での生活にストレスを感じたり、就業先が見つけづらかったり、現地の狭い日本人コミュニティに疲れてしまうといった事例は、駐在員帯同・現地採用を問わずしばしば見受けられるケースです。
また、お子さんが学齢期の場合には、海外の学校環境になかなか溶け込めないなどの理由から、お子さん自身が「日本に帰りたい」と深刻に悩むケースもあります。
描いていたキャリアプランが実現できない
例えば「語学力を活かしてグローバルに活躍」というキャリアイメージを持って、海外に転職しても、実際にキャリアイメージが叶えられるケースばかりとは限りません。
日系顧客を担当する職務に就いた方の場合は、営業先が日本人となり、日本国内とやっている事があまり変わらないように感じる方もいらっしゃいます。
外資系や地場系の企業を狙って挑戦される方においては、日本国内における外資系企業での文化とはまた違った環境に苦戦するケースもあります。仕事の進め方、考え方、コミュニケーションの取り方、習慣などの違いから思うように仕事ができず、結果的に評価につながらないことが生じ得ます。
また、日本ではメンバーシップ型雇用を続けているような日系企業であっても、海外、現地採用においてはジョブ型を採用しているケースも少なくありません。そうした働き方からポストが限られ、昇進機会を得られないというケースもあります。
他にも、メキメキと語学力が向上していくイメージで来てはみたものの思ったように語学が上達せず悩まれる方もいらっしゃいます。
VISAが延長できない(サポートしてもらえない)
海外では、労働に関するレギュレーションが短期間で大幅に変わるケースも珍しくありません。これまでであれば認められていたはずのVISAの延長、永住権取得が、突然できなくなることもあります。
現地の方との婚姻といったパターン以外で、自力で在留・永住資格を取ろうと計画されていた方々が帰国を余儀なくされるというケースもあります。
また、「渡航後にVISAをサポートする」といった前提で海外での就業をスタートし、結果的にサポートがもらえないというケースもあります。エージェントなどを通さずに自己応募で転職先を見つけた方に特にみられ、中には、明らかな不法就労を意図した悪質なケースも存在します。
失敗しないために知っておくべき、海外転職向きの人の特徴
ここまで、海外転職での後悔・失敗事例のパターンをご紹介しました。
それでは、実際どのようなタイプの人が海外転職に向いているのでしょうか。その特徴を説明します。
海外転職に向いている人とは?
・しっかりとした業務(業界・職種)スキルをもっている
・英語力、もしくはローカル言語の語学力に長けている
・ポジティブ、楽観的なマインドセット(ハプニングも楽しめる)
・こだわり(食事・文化・仕事の進め方・待遇)が少ない
・自分のことは自分で責任を持つ覚悟がある
・海外に対して家族の理解がある、家族も楽しみにしている
海外転職に向かない人とは?
・こだわりが強い、細かいことを気にしがち
・日本語以外の言語に抵抗感がある
・依頼心が強い
・家族とよく話し合えていない、家族が反対している
「日本の将来が不安だから」「海外の方がキャリアアップになりそうだから」といった漠然とした理由で海外転職をした場合、転職・移住後に後悔することにもなりかねません。
海外転職は、ご自身やご家族が実際に現地に適応できそうかよく検討・理解したうえで進めることが肝心です。
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海外転職で失敗しないために押さえるべきポイント
それでは、海外転職で失敗しないために、どのようなポイントを押さえておく必要があるのでしょう。
海外転職を成功させるためのポイントは、大きく分けて下記の5つです。
1. 海外での生活・働き方を知っておく
2. キャリアの棚卸し(海外転職に見合った経験を持っているか)
3. 社風を知るための企業チェック
4. 英語力・語学力アップ
5. 海外転職エージェント選び
では、一つずつ詳しく見ていきましょう。
海外での生活・働き方を知っておく
海外で生活し、働くことは、旅行で一時的に訪れることとは根本的に異なります。
文化・習慣・言語が異なる新しい環境で仕事することはもちろん、住まいを見つけ、住環境を整え、交通手段を確保し、生活に必要なサービスインフラ(銀行、スーパー、理髪店、クリーニング、スポーツジム、各種専門店、子どもの学校、など)を確立する必要があります。
病気になった時の病院・保険を確認しておくことも重要です。
こういったことについては、現地採用ポジションで現職の方たちが、実際にどのような暮らしをしているのかわかると、どの国に向けて海外転職に挑戦していきたいかを決定するのに役立ちます。発展途上国とされる国々における生活・就労環境におけるQOLが、意外と高いという事例も往々にしてあります。
海外転職を考える場合には、そこでの新たな暮らしもセットであるという事を理解したうえで、現地の文化や慣習についての情報も可能な限り収集しておきましょう。
キャリアの棚卸し(海外転職先に見合った経験を持っているか)
海外転職先を探す段階において、「どういった経験が生かせるのかわからない」もしくは「希望の職種が必ずしもマーケットに存在しない」という場合もあり、自身にあった応募案件がなかなか見つけられないケースもあります。
ぜひ今一度、キャリアの棚卸しを実施して、自分が意識していなかった経験・知識・スキルを洗いだしましょう。それを起点に、連続性のあるキャリアを描いてみてください。
海外転職後の仕事やキャリアについてある程度イメージが持てていると、生活の立ち上げも落ち着いて進められますし、安定した職住環境をセットしやすくなるでしょう。
社風を知るための企業チェック
海外における就業機会には、いくつかのパターンがあります。
例えば「日系企業の現地法人での就業」と一口に言っても、ローカリゼーションの浸透度、日本本社からの自立具合、現地社員の雇用割合、対象マーケット・顧客、社内制度・福利厚生など、それぞれの企業によって大きく異なります。
既に現地採用の社員はいるのか、どのように活躍しているのかも、重要な判断の要素となります。
現地で働くうえで自分が大事にしたいと思うポイントや気になる点については、しっかりと面接を通じて確認しておくようにしましょう。
英語力・語学力アップ
海外転職においては、多くの場合、英語や現地語を使いこなせるようになる必要があります。現地スタッフとの日常会話はもちろん、業務上必要な顧客とのコミュニケーション力も必要になるでしょう。
どの言語を、どのレベルで求めるのかについては、国・企業によって異なりますし、海外転職イコール英語面接必須という訳でもありません。選考上は、日本語面接のみで完結するポジション・企業もあります。
ただ、表面上「語学力不問のポジション」であっても、「語学力がなくてもよいが、あれば尚よい」という意味合いがほとんどです。語学力が高いほど、目指せるポジションが増えるのは言うまでもありません。
海外で働きはじめれば、言語能力は必要に応じてレベルアップするものですが、応募段階で求められる水準には事前に達成しておくことが望ましいでしょう。
海外転職エージェント選び
海外転職・就職に関する情報は、日本国内ではなかなか手に入りづらいかもしれません。
「どうやって企業の情報収集をすればよいか分からない」「自分が挑戦できる国を知りたい」と感じていらっしゃる場合には、海外マーケットに強い転職エージェントを活用するのもお勧めです。
転職エージェントとは、転職希望者に対して、保有している求人情報の中から経験や希望に即した企業を紹介するサービスを言います。
JAC Recruitmentでは、世界12ヵ国のグローバルネットワークを生かして皆さまに海外転職をサポートいたします。
海外転職を実行に移す前に……
海外転職を検討するにあたって、事前に下記の点をクリアにしておきましょう。
・自身の年齢、学歴、職歴、語学力でVISAの取得が可能かどうか?
・自身が望む国の転職マーケットにおいて、過去の経験が活かせそうな職種はどの程度あるのか?
・海外現地採用になる場合、どの程度の収入水準が必要なのか?
場合によっては、日本に残ったほうがいいかもしれませんし、将来的に海外転職を実行するとしても現段階では日本で経験を積んでおくべきかもしれません。
特に、現在就業中の方は、海外転職に向けて現職の勤務先に退職届を提出する前に上記について慎重に確認しておきましょう。
グローバル転職エージェントJAC Recruitmentは、海外転職を多数サポート
今回は、海外転職における失敗事例をもとに、転職を後悔しないための方法や対策についてお伝えしました。
海外転職でのミスマッチや後悔を少しでも減らすために、海外転職・就職に強い転職エージェントを活用することは非常に有効です。なかでも、英国創業の歴史を持ち、海外における転職サポートに長い歴史をもっているのが「JAC Recruitment」です。
JACの海外各拠点に所属する日本人コンサルタントは、自身が海外転職・就職を経験しており、現地での生活を通して、海外生活のメリット、大変な点を熟知しています。また、通常のアドバイスはもちろん、現地ならではの情報も把握しており、担当の企業・求人紹介のみならず、転職活動に欠かせない書類作成のアドバイス、面接対策、面接スケジュールの調整、条件交渉まで、コンサルタントが親身になって皆さまの海外転職活動をサポートいたします。
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