日本とは全く異なる文化や価値観に触れられることはわかっているものの、多くの人にとってインドでの実際の生活はあまり知られてはいません。人によっては、日本との生活環境の違いなどから、インドで働くことになっても、不安や疑問がある方も多いのではないでしょうか。インドで実際に暮らしてみると生活に必要なものは十分に揃っている環境がありました。
インドでの実際の生活
インドで就職を考えられている方や長期的に暮らすことを考えられている方へインドでの実際の生活を解説します。特に生活に関わる内容を5つのカテゴリーに分けて訪れる前に想像していたインドと実際の生活を比較していきます。
インドの治安
まずインドに来るにあたり、最も心配するのは治安面ではないでしょうか。日本と比べて犯罪が多く危険なイメージを持っている方も多いと思います。インドの治安に関して、よくあげられる具体的な治安面の疑問・不安は以下のとおりです。
渡航前に感じていたインドの治安に関する不安
貴重品などが盗まれるのでは。
女性が一人で出歩くのは厳しいのでは。
タクシーやオートリキシャ・お店で高額料金を請求されるのでは。
日本人は少なく目立ってしまうのでは。
実際のインドでの治安経験
これに対して、インドで生活してみてわかった実際の経験は以下の通りです。
日本と変わらない安全性で都市部なら盗難はめったにない。
日中の時間帯であれば一人歩きも特に問題ない。夜もタクシーを使えば安全に移動できる。
高額請求や金額を値切る文化はなく、店舗では値段が書いてあるお店も多い。(観光地は除く)
親日家なインド人も多い。
日本人の数が少ないので逆に人の目を気にせずのびのび過ごせる。(観光地は除く)
上記を見ていただければわかるように、インドでは最低限の危機感さえあれば日常生活を送ることができると感じました。
インドでの衛生面(水・トイレ・病院)
次に衛星面での疑問や不安は以下の通りです。
渡航前に感じていたインドでの衛生面の不安
感染症などの病気になったりお腹を壊したりするのでは。
飲み水やシャワーの水が不衛生なのでは。
トイレにトイレットペーパーがないのでは。
病院は清潔感がないのでは。
実際のインドでの衛生面経験
お腹を壊すことは多い。基本飲料水はお店やデリバリーサービスを使い購入します。
水道水は飲まない方が無難。シャワーを浴びる分には特に問題ない。
都市部はトイレットペーパーのついているところが多い。建物にあるトイレの利用がおすすめです。
都市部に住むなら日本の病院に劣らない、きれいで大きい病院もある。
インドの病院
病院によっては、日本人の方や日本語の話せるインド人の方がいるので、症状の説明から薬の処方に至るまで日本語で行ってもらうこともできます。
インドでの食事
3つ目に食事面での疑問や不安は以下の通りです。
渡航前に感じていたインドでの食事
インドにはスパイスの効いた辛い物しかないのでは。
インド料理がどういうものかわからない。
食べられそうな野菜がないのでは。
実際のインドの食事経験
スパイスの効いたものが多いのは本当。インドではスパイシー表記がなくても味はピリ辛。
グルガオン周辺では日本・イタリア・中華など様々な国の料理を食べることができる。インド料理は油分の多い料理が多い。
牛と豚を食べる人が少ないため、肉は基本、鳥か羊。インドはベジタリアンの人が多いので野菜を食べる機会はたくさんある。
日本食やイタリアンなどほかの国の料理は比較的値段が高めに設定されていることが多い。
都市部であればレストラン以外にも日本・韓国食を売っているスーパーや店舗があるため、食事に悩むことは少ない。
インドでの交通・デリバリー
渡航前に感じていたインドでの交通・デリバリー
インドはいつも交通量が多く渋滞も多いのでは。
屋根の上まで人が乗っている電車の映像をよく見るため、電車は常に満員なのでは。
どこか出かけるのに使える交通機関がわからない。
タクシーでは自動的に高い値段を請求されるのでは。
実際のインドでの交通・デリバリー経験
道路は曜日と時間帯によるものの、常に渋滞しているわけではない。
特に混むのは休日と朝夕の通勤時間帯で日本とほとんど変わらない。メトロはきれいで匂いも気になることがなく女性専用車両まである。
メトロの価格は5駅で10ルピーが目安。日本でいうSuicaのようなチャージ式のカードも。配車サービスとデリバリーは日本と比べられないぐらい発展している。
配車サービス以外では高額請求するタクシーもいる。
インドでの配車アプリ
インドでは配車サービス、デリバリーサービスが発展していて車を呼ぶのも、物を配達してもらうのも15分ほどで完了します。
インドで代表的な配車アプリでは、現金も使えるものの、お釣りがもらえないこともあるのでカードの登録が推奨されます。金額は10km(車で30分ほど)=140~150ルピー(250円ほど)
オートリキシャと車が選択できるが、安全をとりたい方は少し高いが車がおすすめです。
*注意点 : 道路の混雑する朝夕時間は値段が上がりやすい傾向にあります。
インドでのデリバリーアプリ
デリバリーアプリも価格も割高ではなく、デリバリー料も数十ルピーなので気軽に利用できる。
*注意点 : 代表的なアプリは現金払いができないこともあるのでカード登録とインドの電話番号が必要
その他のインドでの生活Q&A
最後に私が気になった4つのカテゴリーに含まれなかった疑問・不安は以下の通りです。
日常生活で英語はどのくらい通じるの?
インド英語はなまりがあり、話すスピードが早い傾向にあります。短い単語で伝えるほうが伝わることも。道路標識やお店の名前はほとんど英語表記となるので、英語は必要になるでしょう。
日本のクレジットカードはそのまま使える?
暗証番号を入れて使う分には特に問題はありませんでした。ただ、オンライン決済やアプリによっては使えないこともあるため注意が必要です。
使えるカード使えないカードがでてくるため、クレジットカードは複数枚持っていくことがおすすめです。
スマホの現地SIMを使うメリット・デメリットは?
メリットは圧倒的な安さ、そしてアプリが利用できるようになることも大きな点です。
デメリットとしては、これまでの番号に送られてくるSMSが見られないことがあげられます。
現地SIMは作ってから開通するまでに時間がかかる場合もあるので、渡航するまでに1~3日分のe-simなどを買っておくとすぐに配車アプリやデリバリーなどのアプリを使うことができて便利です。
現地SIMを購入後はインドの番号に変わってしまい、元の電話番号へのSMSが見れないため、カード利用の際、決済承認のためのSMSが確認できないこともあります。
チップ文化はありますか?
ほとんどありません。チップを渡しても断られることが多いです。
休日に過ごすインドのおすすめ観光地
オンとオフのはっきりしているインド。そんなインドでの休日は、自分のタイプに合わせて観光地を選んでリフレッシュすることができます。
アンビエンスモール
アンビエンスモールはグルガオンにある通称1kmモールと呼ばれる複合施設です。日本でも見かけるブランドからインドのお店まで充実しており飲食店も入っているので休憩を挟みながらゆったり回れます。
パリカ・バザール
パリカ・バザールはデリー中心にあるコンノート・プレイスの地下に広がるマーケットです。中には飲食店や服飾、小物を売っている店などが雑多に広がっていてインドらしさを感じることができます。
クトゥブ・ミナール
クトゥブ・ミナールはニューデリーより南に15キロほど行った場所に位置する世界遺産のイスラム教建造物です。中には赤い石を使って作られた建造物がいくつかあり、どれも意匠が細かいのでとても見応えがあります。デリーやグルガオンから日帰りで行くにはぴったりの場所です。
タージ・マハル
日本でも知名度の高いタージ・マハル。実はデリーやグルガオンから車で4時間ほどかかるアグラにあります。
日帰りで行きたい場合はガティマン・エクスプレスという高速鉄道に乗ればニューデリー駅から2時間足らずでアグラまで到着することができます。ガティマン・エクスプレスには予約が必要で時期によってすぐに席が埋まってしまうこともあるので計画的な旅行がおすすめです。
上記で紹介した場所以外にもインドには魅力的なスポットがたくさんあるので、ぜひ自分のお気に入りの場所を発見してプライベートを充実させましょう。
滞在すればするほど居心地がよくなるインドの生活
インドの魅力は、常にエネルギーが溢れており滞在時間に比例して不思議と居心地の良さが増していくことです。インドに来た当初は、異世界のような環境と刺激的な光景の連続で驚き困惑する人もいます。
しかし、いつしかインドの環境に適応していくことが楽しくなるはずです。日本とインドは文化・慣習・価値観異なっていることが多いからこそ楽しく刺激的な毎日を送ることができます。
インドで働くことを考えている方
ぜひ一度挑戦してみてください。インドは、あなたにとって素晴らしい発見と成長の場になります。今回の記事ではインド就労するうえで生活面についてまとめていきましたが、インド就労の仕事についてもっと詳しく知りたい方はJAC Recruitmentの「ジャパンデスク」へお問い合わせください。
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